AIの進歩で保険営業マンはいなくなる!?
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日本の保険営業, 日本の金融(保険)業界, 時事ネタ
こんにちは、K2 Assurance 保険アドバイザーの松本です。
今回は少し前の産経新聞に面白い記事があったので、それについて思ったこと書いていきます。
まずは産経新聞の記事です。
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日本生命保険は、営業職員の能力底上げを目指し、「セールストーク」を人工知能(AI)が評価するスマートフォンアプリを導入する。希望する営業職員にスマートフォンを有償貸与する。研修にかかるコスト削減も狙いで、先輩職員から脈々と受け継がれてきた営業の“殺し文句”も、今後はAIが伝授することになる可能性がある。
導入されるスマホアプリは、営業職員がスマホに向かって保険商品などの提案を行うと、職員の表情や話す速度、明瞭さなどをスマホ搭載のカメラで認識。AIが営業成績の優秀な職員と照らして評価する。評価は研修担当の職員にも送信され、営業職員へ助言を行うことも可能という。
保険業界では営業能力の向上に向け、社員が営業役と顧客役に分かれて「ロールプレー」を行うといった研修方法が一般的だが、全国の支社や営業所などに約5万人の営業職員を抱える日本生命では、同様の研修を行うには多大な労力と時間がかかる。アプリならば職員1人でも空き時間を使えばできるため、こうしたコストも省ける。
スマホ貸与は年末までに行われる予定で、スマホには営業に使える税制や商品について学べるアプリのほか、顧客が職員と気軽にやりとりができるよう無料通話アプリ「LINE(ライン)」も搭載される。
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との記事がありました。
この記事を読んで2つ思ったことがあります。
目次
保険会社は「顧客」と「会社」どっちを向いて仕事をしているのか?
使い捨ての保険営業マンはいなくなる。
①保険会社は「顧客」と「会社」どっちを向いて仕事をしているのか?
産経新聞の記事で「日本生命は営業職員の能力底上げの為に人工知能のアプリを導入する」とありますが、
営業職員の能力=セールストーク
と考えているようですね。セールストークは顧客に商品を販売するための技術です。顧客に正しいマネーリテラシーを伝えたり、コンサルティングする能力は、販売員の知識と質問力によって大きく変わります。そのためには会社を上げて徹底した研修をしないといけませんが、「手っ取り早く売れてる人のマネをして、商品を売ってこい!」という風に聞こえます。
保険募集人も生活がかかっているので、とにかく売らないといけませんが、何でもかんでも売ればいいってもんじゃないでしょ。
本当にクライアントのことを考えているなら、まずは「定期保障付終身保険」や「アカウント型保険」の販売を停止して、柔軟性のある商品を販売しろよ!って思います。ただそうすると、セールスレデイが理解できなくて販売できなくなるかもしれません。
今後は知識があるかどうかはさておき、セールストーク力の高いセールスレデイが量産されアプローチが始まるので、一般の人は断るのが大変になりそうです。
もちろん、中には知識も経験も豊富な方もいますが、一社専属の募集人では商品力にも限界がありますし、そもそも保険しか販売できません。貯蓄に関しては保険ではなく、死亡保障のついていない金融商品で運用するほうが良いので、保険会社が本当にサポートできる分野って意外に少ないんですよね。
②使い捨ての保険営業マンはいなくなる。
AIの技術進歩はこれからドンドン加速していくでしょう。今はセールストークの評価だけですが、いずれは顧客情報を入力するだけで法律や税制を含めてコンサルティングをしたうえで生命保険や資産運用商品を提案できるようになってくると思います。
そうなると知識もなく、セールストークだけバッチリの募集人達は適当な事や嘘を言って販売する事ができなくなるからです。なので下記のような営業はいなくなるでしょう。
顧客の意向を無視して、丸め込むことしかしない
募集人が得をするような商品しか話さない
知識がない
やる気がない
お願い営業
こんな人達いるの?って思うかもしれませんが、未だにたくさんいます。
それでもAIの発展によってこのような募集人は少なくなっていくでしょう。今後は正しい知識があり、顧客の意向をしっかりと汲み取れる募集人だけが生き残れる業界になると思います。
それでも一社専属や国内の金融商品だけでは出来ることも限られますし、そもそも増やすという目的ではパフォーマンスが悪すぎます。
国内の金融商品や節税制度などの全てがダメな訳ではありませんが、一人一人の状況に合わせて効果的に使い分けると良いと思います。
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