住民税の非課税対象になる条件とは?

公開日: : 最終更新日:2020/08/13 公的制度, お得情報

こんにちは、K2 Assurance 保険アドバイザーの松本です。

 

今回は、「住民税の非課税対象になる条件」についてお話したいと思います。

1.住民税の種類

 

個人の住民税には、次のものがあります。

①所得割・・・前年の所得金額に応じて課税

②均等割・・・定額で課税

③利子割・・・預貯金の利子等に課税

④配当割・・・上場株式等の配当等及び割引債の償還差益に課税

⑤株式等譲渡所得割・・・源泉徴収選択口座内の株式等の譲渡益に課税

このうち、①所得割と②均等割については、1月1日に住所のある自治体に収める必要があり、各区市町村が都道府県民税と区市町村民税とをあわせて徴収します。

 

 

 

2.住民税の非課税対象になる条件

 

まず住民税については先程お伝えしたとおりで、一般的に「所得割」と「均等割」の2つです。所得割は所得に応じて課税される住民税であり、均等割は所得等に関わらず均等に課税される住民税。この2つの住民税は、それぞれ非課税となる要件が異なります。

 

 

所得割の非課税限度額

控除対象配偶者や扶養親族がある場合

35万円×(本人・控除対象配偶者・扶養親族の合計人数)+32万円以下

 

控除対象配偶者や扶養親族がいない場合

35万円以下

 

 

均等割の非課税限度額

均等割(あるいは均等割・所得割両方)の非課税対象要件は、生活保護を受けている人など共通の項目もあるものの、非課税限度額は賦課する自治体によって条例で定められています。

例えば東京都23区内であれば以下の通り。

控除対象配偶者や扶養親族がある場合

35万円×(本人・控除対象配偶者・扶養親族の合計人数)+21万円以下

 

控除対象配偶者や扶養親族がいない場合

35万円以下

 

 

つまり東京都23区内においては、所得額が35万円以下であれば控除対象配偶者や扶養親族の有無に関わらず、所得割も均等割も非課税となります。

 

 

 

3.住民税の非課税世帯とは?

 

住民税非課税世帯とは、世帯全員が住民税非課税である世帯のこと。この住民税非課税とは、所得割と均等割が共に非課税である状態で、いずれかだけが免除されている状態はこれに当てはまりません。

 

 

 

4.非課税対象のメリット

 

住民税が非課税である世帯、つまり低所得世帯には、さまざまな優遇制度が設けられています。

国民健康保険料の減免

介護保険の負担限度額認定

高額療養費制度の上限額が下がる

 

他にも自治体により様々な優遇策が設けられています。

例えば保育料の減免、幼稚園入学の際の補助金の増額、健康診断やがん検診の料金減免などなどです。

これらは自治体により異なりますの住んでいる自治体にご確認ください。

自己申告制となっているケースがほとんどですのでアンテナ張っていないと損してしまいますよ。

 

 

 

5.住民税非課税世帯の年収目安

 

最終的には所得で判断されます。所得の種類や扶養人数によって控除も違いますが、一般的な「給与所得」と「公的年金」での目安は次のようになります。(東京都23区の場合)

 

給与所得

単身世帯

年収100万円

 

夫婦(配偶者を扶養している)

年収150万円

 

夫婦と子供1人(配偶者と子供を扶養している)

年収205.7万円

 

夫婦と子供2人(配偶者と子供を扶養している)

年収255.7万円

 

 

公的年金

65歳以上の単身世帯

年収155万円

 

65歳以上の夫婦(配偶者を扶養している場合)

年収211万円

 

65歳未満の単身世帯

年収105万円

 

65歳未満の夫婦(配偶者を扶養している場合)

年収171.3万円

 

 

 

6.世帯分離の注意点

 

もしも住民税非課税世帯の認定を目的として世帯分離を検討する場合、それによって生じるデメリットやコストにも注意してください。世帯分離を行えば確かに「住民税課税世帯」と「住民税非課税世帯」を分離することはできるので、住民税非課税世帯と認められた人については前述の通りの優遇措置が受けられることになります。

しかし、世帯分離をしてしまうとそれまで認められていた各種所得控除が適用されなくなり、所得税や住民税が増えてしまう可能性もあります。現在適用されている控除がどれくらいあり、それによってどれだけ減税されているのか把握し、この負担が優遇措置と見合っているのか見極める必要があります。

特に介護保険の負担限度額認定については、2015年8月から世帯分離をしていても配偶者が課税対象者の場合は対象外になります。

 

 

 

7.まとめ

 

住民税の非課税対象について解説しました。

非課税世帯にはメリットもありますが、世帯分離のデメリットもあるので事前にお住まいの自治体に確認してください。

 

また目線を下げて生活をしているとそれ以上の収入になりにくいです。あくまでも低所得世帯に対する制度ですし、年収500万円世帯であれば老後の年金は240万円くらいになるので非課税世帯には該当できません。(将来の年金が今の基準通り受け取れるとは思いませんがw)

それよりも資産を形成することや、収入の柱を増やすことにフォーカスしていきましょう!!

月に1万円の積み立てでも、資産形成の基本ルール(複利、長期、分散)で30年くらい運用していけば2,000万円くらいになります。

老後2000万円問題を解決しよう! Part1

誰でも取り組めると思いますし、最初は少額でもいいので、まずは行動を起こすことが大事です。

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    • プロフィール

      保険アドバイザー 松本崇裕
      <経歴>
      岡山大学 環境理工学部 卒業
      大手建設設備会社に勤務後、
      外資系生命保険会社で6年勤務。
      その後、2019年4月から弊社保険アドバイザーとして勤務。

      <趣味>
      フットサル、テニス、スノボー、ゴルフ(初心者)

      <出身地>
      愛媛県喜多郡

      <自己紹介>
      大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。

      外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランナーとして6年3ヶ月勤務。

      また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。

      そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。

      クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。

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