東京海上日動あんしん生命の学資保険「こども保険」
こんにちは、K2 Assurance 保険アドバイザーの松本です。
今回は、東京海上日動あんしん生命の学資保険「こども保険」について解説したいと思います。
1.学資保険とは?
学資保険とは、その名の通り、子どもの学資金(教育資金)を準備するための貯蓄型の保険のことです。毎月決まった額の保険料を払うことで、子どもの成長に合わせた進学準備金や満期学資金を受け取ることができます。
さらに、突然の事故などにより親(契約者)が死亡や高度障害になった場合は、それ以降の保険料の払込が免除となり、保障がそのまま継続され学資金を受け取ることができるのも大きな特長です。
また、学資保険には子どもの医療保障などが付いたタイプもありますが、さまざまな特約を付けると学資金の「返戻率(へんれいりつ)」が100%を下まわる場合もあります。実は、この返戻率こそが学資保険選びの最大のポイントです。ぜひチェックしたい返戻率については後ほど詳しくご説明します。
2.特長
・進学時期に合わせて祝金を受け取れる
・契約者が万一の時は死亡保険金が支払われる
・契約者が万一の時は養育年金が支払われる
・子供にも死亡保障がある
・保険料払込免除
3.商品概要
契約概要
契約者年齢:20歳~60歳
被保険者年齢:0歳~9歳
満期時期:22歳
基準祝金:50万円~500万円(10万円単位)
祝金受取時期:6歳、12歳、15歳、18歳
養育年金:あり
死亡保障:あり
払込期間:18歳
払込頻度:月払、年払、前納
出生前加入:出産予定日の140日以内なら加入可能
保障内容
今どき珍しいですが、プランと保障内容についてはシンプルで一択のみです。
年齢に応じての祝金が受け取れ、契約者(親)が死亡すると保険料の払込が免除され、養育年金を受け取れます。
4.シミュレーション
契約例
契約者:男性 30歳
被保険者:0歳
満期時期:22歳
基準祝金:100万円
払込期間:18歳
払込頻度:月払
保険料:10,856円
受取額合計:200万円
合計保険料:2,344,896円
返戻率:85.3%
はい、元本割れですね(笑)
この数字を見て加入する人はいないでしょう。
でも一応、解説というかフォローをしておくと、保障が手厚いので、契約者(親)が万一の時には保険料の払込が免除されますが祝金と満期金は受け取れます。さらに養育年金50万円が毎年支払われます。
仮に契約から5年後に契約者が死亡した場合、22歳まで毎年50万円を受け取りながら祝金も通常通りもらえるので、
5年間の保険料:651,360円
受取額合計:1,050万円
となります。
こう考えると「保障が手厚いから返戻率が低いのは仕方ない」と思う人もいるかもしれませんが、落ち着いてください。その確率が50%以上あるなら検討の余地がありますが、一体どれくらいの可能性があるのか下記のブログを参考にしてください。
「入院する確率」「死亡する確率」「老後を迎える確率」はどれくらい?そして優先順位は?
学資保険に入るなら銀行預金でOK(笑)
もちろん死亡する確率が低いから考えないのは本末転倒になりますが、それなら死亡保障1,000万円の定期保険に加入して、あとは金利は付きませんが銀行で貯蓄する方が良いですよ!
ライフネット生命の定期保険なら、
30歳 男性
死亡保障:1,000万円
保障期間:20年
保険料:1,419円/月
です。
学資保険の保険料が10,856円だから、定期保険の保険料1,419円を引いた9,437円を毎月貯金した場合は、18年後に2,038,392円になります。そして18年間いつ契約者(親)が死亡しても1,000万円が支払われます。
仮に5年後に死亡した場合は
・こども保険なら1,050万円
・定期保険と貯金なら1,057万円
が残ります。
仮に15年後に死亡した場合は
・こども保険なら450万円
・定期保険と貯金なら1,170万円
が残ります。
何事もなく18歳を迎えた場合は
・ども保険なら200万円
・定期保険と貯金なら204万円
となります。
どのシミュレーションでも学資保険よりも残るお金が多くなりますね。
また、そもそも子供に死亡保障や医療保障は必要ありません。低金利で返戻率では魅力が出せないから、保障性の高さで返戻率をうやむやにしようとしているのを感じますね。
5.比較
「こども保険」に加入するなら、定期保険と貯金の方が良いことは分かって頂けたと思いますが、さらに効率良く学資準備をする手段があります。
それが【海外積立年金(元本確保型プラン)】ですね。
こちらは満期の最低保証があるので、目的が決まっている中長期の貯蓄にオススメです。
契約例
【海外積立年金(元本確保型プラン)】
払込期間:15年
払込頻度:月払
積立額:USD200(約22,000円)
合計保険料:USD36,000(約396万円)
最低満期金:USD50,400(約554万円)
返戻率:140%
になります。
お子さんが2人いれば、子ども手当を充てるだけで自己負担なく積立できますよね。
児童手当を使ったコスパ最強の学資準備!
ただ「払込免除」という機能はないので、別で「収入保障保険」を契約して死亡保障を用意しましょう。
30歳 男性 健康体 非喫煙者 であれば、
年金月額:10万円
保障期間:60歳
払込期間:60歳
保険料:1,831円
15年間の合計保険料:329,580円
です。
これなら契約者が死亡しても収入があるので、積立も継続できますし、学資の「払込免除」や「養育年金」よりも圧倒的に手元に残るお金が多くなります。
お子さんが自立して、死亡保障が必要なくなれば解約してOKです。
仮に30年払ったとしても、海外積立年金で増えているのでトータルではプラスですね。
6.まとめ
東京海上日動あんしん生命の学資保険「こども保険」について解説しました。
返戻率が低すぎて、ビックリしたと思います(笑)
学資保険よりも掛け捨ての定期保険に加入して銀行で貯めた方が、保障も手厚く貯蓄効率も良いという事が分かりましたね。
学資保険に加入する目的は「教育資金の準備」つまり「貯蓄」なので少しでも増えて欲しいですよね。
国内のトップクラスの学資保険でも、18年~22年間お金を拘束されて2%~4%しか増えません。海外ならたった15年間で最低でも40%増やしてくれるのですから、国内と比べると10倍以上増えるということです。
それに収入保障保険を組み合わせれば、死亡保障も貯蓄性も10倍以上になるのです。
CMや親の勧めなどで子供が産まれたら学資保険に入るものと考えている夫婦は多いですが、親の頃とは時代も違いますし、この低金利時代では貯蓄性の保険商品(学資保険、終身保険、養老保険など外貨建ても含む)に入った時点で損失を確定させることになります。
もし加入されている方は、すぐに見直しましょう!
見直したほうが良いかどうか判断できない方は気軽にご相談ください。
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